2018年10月24日

制限行為能力者が取消権を行使できなくなる場合

制限行為能力者は、いかなる場合でも取消権を行使できるわけではない。
制限行為能力者が道義的に許されない行為をした場合は、取消権を行使することができなくなる。

民法には次のように定められている。

(制限行為能力者の詐術)
第二十一条 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

例えば、未成年者が、親権者の同意書を偽造したうえで勝手に契約を締結するような場合がこれに当たる。
posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 21:53| 権利関係

2018年10月25日

法定追認

追認は、取消権者が自らの意思で、取消権を放棄することである。

しかし、直接には取消権放棄の意思表示をしなくても、実質的に取消権を放棄したも同然と考えるべき場合がある。

例えば、取引の相手方に対して、代金の支払を求めたり、商品の引き渡しを求める場合である。
この場合は、相手方としても、もはや、取消権を行使しないだろうと考えるのが通常であろうから、その期待を保護しようと言うことである。

民法には次のように定められている。

(法定追認)
第百二十五条 追認をすることができる時以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる事実があったときは、追認をしたものとみなす。ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。
一 全部又は一部の履行
二 履行の請求
三 更改
四 担保の供与
五 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡
六 強制執行


なお、ここで注意したいことは2つである。

ひとつは、法定追認をする時期である。
「追認をすることができる時以後に」法定追認に該当する行為をした場合に法定追認となることを押さえよう。

もうひとつは、法定追認に該当する行為は、制限行為能力者自身がやっても意味がないということである。
例えば、未成年者が親に無断で商品を買った後で、店の人に商品の引き渡しを求めたとしても、法定追認をしたことにならない。

posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 20:46| 権利関係

取消権の期間の制限

制限行為能力者側の取消権は、いつまでも行使できるわけではない。
消滅時効にかかる権利である。

民法の条文にも次のように定められている。

(取消権の期間の制限)
第百二十六条 取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。

注意したいのは、契約の時から、五年間ではないということである。
追認をすることができる時となっていることを押さえておこう。
posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 20:50| 権利関係