2020年07月07日

宅建士試験過去問 権利関係 区分所有法 2−45 平成24年

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1、共用部分の保存行為は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議を経ずに、各区分所有者が単独ですることができる。
2、共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決するが、規約でこの区分所有者の定数及び議決権を各過半数まで減ずることができる。
3、管理者は、その職務に関して区分所有者を代理するため、その行為の効果は、規約に別段の定めがない限り、本人である各区分所有者に共用部分の持分の割合に応じて帰属する。
4、共用部分の管理に要した各区分所有者の費用の負担については、規約に別段の定めがない限り、共用部分の持分に応じて決まる。



胡桃「区分所有法の問題だわ。区分所有法は、条文を知っているかどうかだけよ」
建太郎「うん。でも、やたらと長い条文ばかりだから、読む気にならないよ」
胡桃「区分所有法くらいで音を上げていたら、法令上の制限の法律なんて読めないわよ。区分所有法の条文は、一通り、目を通しておかなければだめよ」
胡桃「まず、1から、どうかしら?」
建太郎「民法を勉強していれば、保存行為は各自が単独でできるっていうのは常識だよな」
胡桃「その通りね。ただ、区分所有法の条文を示して正誤を判断できなければだめよ」

建物の区分所有等に関する法律
(共用部分の管理)
第十八条  共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
2  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
3  前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
4  共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。

建太郎「うん。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。とあるな」
胡桃「2はどうかしら?」
建太郎「正しいんじゃない?第十七条だよな?」

(共用部分の変更)
第十七条  共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。
2  前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。

胡桃「正しくないわよ」
建太郎「えっ?間違いなのか?」
胡桃「問題文をよく読んで、『規約でこの区分所有者の定数及び議決権を各過半数まで減ずることができる。』とあるでしょ。それに対して、第十七条但書は、どう書かれている?」
建太郎「ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。 えっ……。過半数まで減ずることができるのは、『区分所有者の定数』だけということ?」
胡桃「そうよ。議決権は、過半数まで減ずることはできないわ」
建太郎「そうだったのか!俺、勘違いしていた……!」
胡桃「まったくもう!条文をよく読まないから、勘違いして覚えてしまうのよ!」

胡桃「次行くわよ。3はどうかしら?」
建太郎「管理者の行為が各区分所有者に帰属するのは分かるけど、『共用部分の持分の割合』に応じるんだっけ?専有部分の床面積の割合じゃないの?」
胡桃「条文をざっと確認しておくわよ」

(権限)
第二十六条  管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項及び第四十七条第六項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。
2  管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
3  管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
4  管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第二項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
5  管理者は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。

(区分所有者の責任等)
第二十九条  管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに任ずべき割合は、第十四条に定める割合と同一の割合とする。ただし、規約で建物並びにその敷地及び附属施設の管理に要する経費につき負担の割合が定められているときは、その割合による。
2  前項の行為により第三者が区分所有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行うことができる。

※(共用部分の持分の割合)
第十四条  各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による。
2  前項の場合において、一部共用部分(附属の建物であるものを除く。)で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積は、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入するものとする。
3  前二項の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。
4  前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。

胡桃「第十四条よ。各共有者の、共用部分の持分の割合は、その有する専有部分の床面積の割合による。つまり、『共用部分の持分の割合=専有部分の床面積の割合』ということよ」
建太郎「なるほど。じゃあ、俺の理解でいいんだな」
胡桃「でも、第十四条を覚えていなかったんでしょ。条文を読み込んでいない証拠だわ。4はどうかしら?」
建太郎「その通りでいいんじゃない?常識でも分かるよね」
胡桃「条文は次の通りよ。忘れたら、もう一度読み直しておきなさい!」

(共用部分の負担及び利益収取)
第十九条  各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。

胡桃「というわけで答えは?」
建太郎「2なんだな」





宅建士試験の合否は過去問以外の問題をどれだけ解いたかで決まる!


□ 過去問だけでは合格できない

宅建士試験では、過去問を制覇すれば、本試験でも6割の得点は固いでしょう。
しかし、宅建士試験に合格するためには、最低でも7割以上の得点が必要で、確実に合格したければ、8割は得点できるようにしたいところです。
過去問だけでは補いきれない1割から2割については、資格スクールの模擬試験を片っ端から受けること、テキストを繰り返し読むことによって、カバーできます。

しかし、資格スクールの模擬試験を片っ端から受けるのは、費用が掛かりますし、本試験間際になってから、駆け足で開催されることが多く、普段からじっくり勉強できないですよね。
テキストを繰り返し読むことでも、過去問の穴を埋めることもできますが、やはり、テキストを読んでいるだけ(インプット)だけでは、完璧ではなく、実際に問題を解く(アウトプット)ことも必須です。

最近の試験では、単に暗記していれば解ける問題は少なく、暗記した条文、判例をもとに事例問題を解く形の出題が増えています。
公式を覚えるだけでなく、問題演習が必須の数学に似ているといえます。

すると、どれだけたくさんの問題を解いたかによって宅建士試験の合否が決まるといっても過言ではありません。

そして、過去問は、受験生なら誰でも解いています。
そこから一歩抜け出て合格をつかむためには、過去問以外の問題をどれだけ解いたかが、ポイントになるのです。




宅建士試験肢別100問ドリル オリジナル問題集 権利関係編 1 暗記カード式法律問題集

宅建士試験肢別100問ドリル オリジナル問題集 権利関係編 2 暗記カード式法律問題集

宅建士試験肢別100問ドリル オリジナル問題集 権利関係編 3 暗記カード式法律問題集

宅建士試験肢別100問ドリル オリジナル問題集 権利関係・法令上の制限編 4  暗記カード式法律問題集

宅建士試験肢別100問ドリル オリジナル問題集 法令上の制限編 5  暗記カード式法律問題集


□ 本シリーズの特長

過去問よりも少しレベルが高めの問題を掲載しています。

すべての問題に詳細な解説を付して、何を覚えるべきなのか、注目すべきポイントを明確に示しています。

解説をしっかりお読みいただくことによって、過去問+αのαの知識を総整理することができます。

さらに、肢別形式になっていることも特長です。
スマホ等で隙間時間にチェックするのに最適な文章量なので、暗記カード的にご利用いただくこともできます。

posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 21:27| 宅建士試験過去問