2019年07月09日

00078 宅建士試験過去問 権利関係 条件 #宅建 #過去問


★今日の過去問★

AとBはA所有の土地をBに売却する契約を締結し、その契約に「AがCからマンションを購入する契約を締結すること」を停止条件として付けた。(仮登記の手続きは行っていない。)
停止条件の成否未定の間は、Aが当該所有土地をDに売却して所有権移転登記をしたとしても、Aは、Bに対して損害賠償義務を負うことはない。


胡桃「基本的な条文の知識を問う問題だわ。10秒で答えてね。よーいどん!」

1秒

2秒

3秒

4秒

5秒

6秒

7秒

8秒

9秒……

胡桃「10秒、経過。どうかしら?」

建太郎「とりあえず、次の条文を知っていれば、なんとなく正誤は判断できるよね」

(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)
第百二十八条  条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

建太郎「ただ、損害賠償義務を負うんだろうなと何となく分かるだけで、正確に判断できない」

胡桃「あら。この問題は、条件だけの出題ではないのよ。債権法の知識をフル回転させないと正確に理解できないわね。こう考えるのよ。
まず、AがDに土地を売却してしまった場合、AはBに土地を引き渡すことができなくなってしまうわね。この場合、Aはどういう状態になるのかしら?」

建太郎「Bに土地を引き渡すという債務を履行できなくなる……。つまり、債務不履行か」

胡桃「債務不履行には三つの類型があったわね。覚えているかしら?」

建太郎「履行遅滞、履行不能、不完全履行だね」

胡桃「土地を引き渡せないのは、三つのうちどれかしら?」

建太郎「履行不能かな」

胡桃「そうよ。履行不能の場合は、債権者としてはどのような手段を取りうるんだっけ?」

建太郎「損害賠償請求か契約解除だよね。条文は次の通り」

(債務不履行による損害賠償)
第四百十五条  債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

(履行不能による解除権)
第五百四十三条  履行の全部又は一部が不能となったときは、債権者は、契約の解除をすることができる。ただし、その債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

胡桃「だから、このケースでは、損害賠償請求義務を負うことになる……。と結論付けたいところだけど、これだけで、終わらせてはだめなのよ」

建太郎「まだ考えることがあるのか?」

胡桃「問題文の冒頭のカッコ書きを見てごらん。何て書いてあるかしら?」

建太郎「(仮登記の手続きは行っていない。)だよね」

胡桃「もしも、仮登記の手続きを行っていた場合は、逆の結論になってしまうのよ」

建太郎「えっ?そうなの……?」

胡桃「停止条件付売買契約において、仮登記は何のためにするか分かるかしら?」

建太郎「順位を保全するためだよね。つまり、甲区に所有権移転の仮登記を設定しておけば、売主が他の人に売買したとしても、仮登記の本登記をすることで、所有権を主張することができると」

※不動産登記法
(仮登記に基づく本登記の順位)
第百六条  仮登記に基づいて本登記(仮登記がされた後、これと同一の不動産についてされる同一の権利についての権利に関する登記であって、当該不動産に係る登記記録に当該仮登記に基づく登記であることが記録されているものをいう。以下同じ。)をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。

胡桃「そうよ。仮登記をしておけば、Bは、本登記をすることで優先的に所有権を取得できるわけだから、AがBに対して損害賠償義務を負うような事態には陥らないわけよ」

建太郎「なるほど……。そう考えるのか……。問題文にカッコ書きの中にしれっと重要なことが書かれているなんて、あざといなあ」

胡桃「カッコ書きがあったらむしろ、要注意だわ」




建太郎&胡桃コンビが登場する楽しい教材はこちらです。

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト

宅建士資格を有するプロ小説家が執筆。ラブコメ風ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまう画期的なテキストが登場!楽しく学んで楽々合格しよう!

●ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストとは?

本書は、宅建士(宅地建物取引士)資格試験の基本テキストです。

一般的な資格スクールのテキストとは違い、全文が小説形式で記されています。ライトノベル小説を読む感覚で、宅建士試験の勉強ができてしまうという画期的なテキストです。

入門書ではありません。宅建士試験で問われる項目はすべて網羅しており、一部は、司法書士試験、不動産鑑定士試験レベルの内容も含んでいます。
シリーズを全巻読破すれば、宅建士試験に楽々合格できるレベルの知識が身に付きます。
初めて宅建の勉強をする方はもちろんのこと、一通り勉強した中上級者の方が、試験内容をサラッと再確認するのにも役立ちます。

通勤時間や待機時間に、資格スクールのテキストをめくっても、集中できなくて、内容が頭に入ってこない。という悩みを抱えている方も多いと思います。
でも、ライトノベル小説ならすんなりと読めるのでは?

既にお持ちの資格スクールのテキストや過去問と併用してお読みいただくことで、より一層、内容を理解することができますよ。





ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))


ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係2 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 権利関係3 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 法令上の制限2 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト  宅建業法1 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト 宅建業法2 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))

ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキスト その他編 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))


posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 20:08| メルマガ掲載問題