2019年07月04日

宅建士試験過去問 権利関係 不動産登記 1−75 平成17年

不動産登記の申請に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。




1、登記の申請を共同してしなければならない者の一方に登記申請をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。

2、相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。

3、登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更生の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。

4、所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記の有無にかかわらず、現在の所有権の登記名義人が単独で申請することができる。




胡桃「これも簡単だわね」

建太郎「そうだな。胡桃の事務所で鍛えられている俺は不動産登記法の分野は勉強しなくても、ばっちりだぜ」

胡桃「油断禁物よ。表示の登記に関しては、建太郎だって、何も知らないじゃない」

建太郎「くっ……。でも表示の登記なんてめったに出ないし……」
胡桃「まず、権利の登記の申請は、共同申請が原則だということはOKね」

建太郎「ああ。次の条文だな」




(共同申請)

第六十条  権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。




胡桃「ただ、権利の登記でも、例外的に、単独申請できる場合があったわ。この問題は、単独申請できる場合はどれかを問う問題ね」

建太郎「OK」

胡桃「まず、1から見ていくわよ」

建太郎「判決による登記は単独で申請することができる。考えるまでもないな」




(判決による登記等)

第六十三条  第六十条、第六十五条又は第八十九条第一項(同条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)及び第九十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。

2  相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。




胡桃「そうね。ただ、判決による登記が、すべからく、単独申請が認められているわけではないことに留意してね」

建太郎「うん。確か、限定されているんだよな。『登記手続きを命じる給付判決で、かつ、確定した判決』でなればならないとされている」

胡桃「そうよ。確認判決だとか、確定していない判決ではだめだということね。次、2は、分かるわね」

建太郎「2項の条文通りだね。登記義務者に当たる人。被相続人とか合併される会社が存在しない以上、登記権利者が単独で申請するしかないわけだ」

胡桃「3はどうかしら?」

建太郎「名前を変えるだけなのに、共同申請なんでできようはずがないだろうというのは常識で分かるよな。とりあえず、条文は……」




(登記名義人の氏名等の変更の登記又は更正の登記等)

第六十四条  登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。

2  抵当証券が発行されている場合における債務者の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、債務者が単独で申請することができる。




胡桃「そうね。4はどうかしら?」

建太郎「所有権の登記を単独で抹消できるのは、移転登記がない場合だけだよな。例えば、保存登記の場合だ。それ以外の抹消登記は、現在の登記名義人を登記義務者、元の所有者を登記権利者とする共同申請によって行う」




(所有権の登記の抹消)

第七十七条  所有権の登記の抹消は、所有権の移転の登記がない場合に限り、所有権の登記名義人が単独で申請することができる。




胡桃「その通りだわ。というわけで答えはどれかしら?」

建太郎「4だね」



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