2019年02月20日

買戻しの特約とは?

不動産の売買契約においては、買戻しの特約をすることができる。
次の条文のとおりである。

(買戻しの特約)
第五百七十九条 不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金(別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた金額。第五百八十三条第一項において同じ。)及び契約の費用を返還して、売買の解除をすることができる。この場合において、当事者が別段の意思を表示しなかったときは、不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなす。

つまり、売買契約を締結したあとで、売主が買い戻せるように、当事者間で特約をするということである。この特約は、付記登記をすることで第三者に対しても対抗できるものとなる。

この制度は、不動産の所有者が他人から融資を受ける際に担保として、不動産の所有権を移しておき、弁済したら買戻し特約によって、所有権を戻せるようにしたものである。

本来、融資を受ける際に、不動産を担保として差し出すならば、抵当権を設定すべきであって、買戻しの特約は、変則的な制度ということになる。

そこで、買戻し特約の制度はかなり厳格な要件を満たさなければ利用できないことになっている。

次のとおりである。

1、買戻しの特約は、売買契約と同時にしなければならない。

2、元の売主から買主に返還すべき金銭が限定されている。
「買主が支払った代金(別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた金額。第五百八十三条第一項において同じ。)及び契約の費用」に限られている。
※なお、これは、改正法によって多少緩和されている点である。

3、買戻しの期間は10年を超えることができないとされている。
次の条文の規定があるので押さえておこう。

(買戻しの期間)
第五百八十条 買戻しの期間は、十年を超えることができない。特約でこれより長い期間を定めたときは、その期間は、十年とする。
2 買戻しについて期間を定めたときは、その後にこれを伸長することができない。
3 買戻しについて期間を定めなかったときは、五年以内に買戻しをしなければならない。
posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 20:42| 権利関係