2019年02月03日

売買契約における売主の義務

売買契約を締結した後で、売主が負う責任は、売買の目的物である商品を買主に対して引き渡すことである。
商品は引き渡せばよいのではなく、対抗要件等も備えさせることとされている。
例えば不動産の売買であれば、吐息を買主に移転して初めて、売主の義務が履行されたことになる。
次の滋養分のとおりである。

(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
第五百六十条 売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。

なお、売買の目的物が他人の物である場合は、売主としては、その他人から商品を取得して、買主に移転する義務を負う。次の条文のとおりである。

(他人の権利の売買における売主の義務)
第五百六十一条 他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

ここで問題になるのは、売買の目的物が果実を生むものである場合である。
例えば、賃貸マンションが売買の対象となった場合である。
売買契約締結と共に、所有権が買主に移転していると考えるならば、契約時から、実際に引き渡しや移転登記を終えるまでの間に生じた家賃収入等は、買主のものということになるから、売主としてはそれを引き渡さなければならないのではないかという疑問が生じるかもしれない。

しかし、この点については、民法の条文によって解決されている。
次のとおりである。

(果実の帰属及び代金の利息の支払)
第五百七十五条 まだ引き渡されていない売買の目的物が果実を生じたときは、その果実は、売主に帰属する。
2 買主は、引渡しの日から、代金の利息を支払う義務を負う。ただし、代金の支払について期限があるときは、その期限が到来するまでは、利息を支払うことを要しない。

第五百七十五条1項にあるとおり、その果実は、売主に帰属する。とされている。
つまり、売主としては、家賃収入等を自分のものにして良いのである。
その代わりに、2項が設けられている。
買主は、引渡しの日から、代金の利息を支払う義務を負う。とされているが、逆に言えば、引渡しを受けるまでは、代金の利息を支払う必要はないということである。
売主が取得する果実と買主が支払うべき利息を相殺する意味合いがあるとされている。



posted by 宅建士試験ラノベ化プロジェクトチーム at 20:53| 権利関係